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内縁の夫ができたら、今もらっている遺族年金は失権します。

公開日: 2015年11月 3日
更新日:2021年12月30日

ご存じでない方は多いと思います。亡くなったご主人の遺族年金を受給している奥様。

新たに内縁関係(事実婚関係)の男性ができ、一緒に生活していると、今もらっている遺族年金は、もらえなくなります。

この類の相談は結構多いです。

年金事務所に自分の老後の年金のことで相談に行く、亡き夫の遺族年金を受給している奥様。

一人ではよくわからないので、内縁(事実婚)関係にある男性も連れていくことに。

年金事務所の相談窓口で、

奥様「今、亡くなった夫の遺族年金を受給しているんですが、65歳になってからの年金の受け取りはどう変わるんですかねえ?」

職員「今、遺族年金を受給されているんですねえ・・・。あっ、ちなみにお隣りの男性は・・・?」

奥様「今、一緒に生活している方です。籍は入れていないんですが、事実婚関係みたいな感じです。」

職員「・・・。じゃあ、遺族年金は停止になりますね。」

奥様「えっ、どういうことですか?」

職員「遺族厚生年金の失権事由の中に、「婚姻」があります。これには、事実上の婚姻関係にある場合が含まれます。つまり、内縁(事実婚)関係にある方がいると、遺族年金をもらえなくなります。

奥様「・・・。すいません、間違いました。ただの友人です。」

職員「えっ・・・!!」

というような、やり取りが年金事務所で繰り広げられているのをよく聞きます。

もしくは、亡き夫の遺族年金をもらっているものの、内縁の夫の遺族年金ももらおうとして年金事務所に相談に行ったりとか。

まあ、内縁関係の人ができても、年金事務所が知らなければ遺族年金をもらい続けることができたのかもしれませんが、後の祭りです。

年金事務所は、割りと寛大なので、「じゃあ、今から遺族年金を止めましょう。」という話をしてくれるかもしれません。

でも、態度が悪かったりすると、

「じゃあ、遺族年金止めますし、今ままでの分、さかのぼって返してもらいます。」と、言われるかもしれません。

内縁の夫ができたら、遺族年金が止まるということを知らない人は、不正受給につながりますので、これを機に覚えておきましょう。

この記事を書いた人

遺族年金専門の社会保険労務士 三浦康紀 アルテユース社会保険労務士事務所 代表

遺族年金専門の社会保険労務士

三浦 康紀
アルテユース社会保険労務士事務所代表

全国47都道府県の方から累計2,000件以上の遺族年金相談に対応してきた遺族年金専門の社会保険労務士。遺族年金代行手続きをサポートした案件の受給率は、96.2%。
「あなたに遺族年金を届ける」がコンセプト。

担当した解決事例

  • 内縁の妻(住民票住所同一、住所別)の遺族年金請求
  • 離婚後の元妻の遺族年金請求
  • 重婚的内縁関係の遺族年金請求(内縁の妻側、戸籍上の妻側共に有り)
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