事例集

離婚後、お互いの住居を行ったり来たりの生活スタイルであったが、遺族年金の受給が認められた事例

公開日: 2020年2月18日
更新日:2020年2月18日

【当センターの事例】
無事に遺族厚生年金の受給が認められました。

事案概要

請求者:立川桜さん(仮名)・・・内縁の妻(元妻)
故人 :多田悟さん(仮名)・・・内縁の夫(元夫)
相談者:多田守さん(仮名)・・・両者の子

本件は、子供の多田守さんが、当センターのHPにご覧になり、相談のお電話を頂きました。

お母様の立川桜さんがご高齢ということもあり、代わりに守さんが当センターに電話されたようです。

立川桜さんと、多田悟さんは、6年前に、元夫の悟さんの多額の借金が原因で、桜さんに負債が及ばないように形式上、離婚されました。

その後、お二人は、別々の住居を借りてはいましたが、ほぼ毎日、お互いの住居を行き来する生活を送ってきました。

離婚後の内縁関係で、別居、住民票の住所は別という事例になります。
 

担当社労士による見解


本事例は、前回の事例紹介と同様。
「離婚後の内縁関係で、別居、住民票の住所が別」という案件となります。

状況的には、非常に難しい案件です。
客観的にみると、離婚して、別居、住所が別という状況は、一般的な離婚の状況と変わらないからです。

経済的援助を確認できる客観的な資料が不足している為、難しい状況ではありましたが、お話しを聞くと、葬儀の喪主をされている他、離婚後の事実婚関係を証明できる資料が他にも何点かお持ちだという事で、遺族年金の受給が認められる可能性があると思いました。
 

実施したこと


離婚後に夫婦同然の関係であったこと及び生計同一関係を証明する資料を収集した結果、

・悟さんの葬儀の喪主をしたことが確認できる会葬礼状
・悟さんの病状や看護記録を綴った日誌
・桜さんの保険料を悟さんが負担していたことがわかる証書
・悟さんの高額療養費や国民健康保険税の還付を桜さんが受給したことが確認できる資料
・離婚後に友人の結婚式に夫婦として招待され出席していたことがわかる資料

が集まりました。

そして、離婚後も内縁関係であった主張と証明資料をまとめ、離婚後の内縁関係の申立書を作成し、年金事務所に提出しました。

 

結果


無事に遺族年金の受給が決定しました。
解決期間は、3か月程度でした。


 本事例のまとめ


離婚後の内縁関係で、別居、別住所は、「最難関」と言っても過言ではない案件になります。

本事例は、離婚後、通い婚のような生活スタイルで、お互いの住居を行ったり来たりするような状況でしたが、

離婚後も夫婦同然の関係で、生計を共にしていたと認めれられれば、このようなケースでも遺族年金を受給できる可能性があります。

原則として、離婚したら遺族年金はもらえませんが、例外的に「離婚後の内縁関係」に該当する方は、今回の事例のように遺族年金がもらえる可能性があります。

離婚後の内縁関係に該当するかどうかわからない場合は、遠慮なく気軽に当センターにご相談ください。

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