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別居していた妻が、夫の母と遺族年金を争う。

先日、事例集において、
「別居していた妻」と、「夫の母」が遺族年金の受給について争った社会保険審査会での案件を掲載しました。

 

事例の概要や裁決に至った理由等は、上記の事例集にまとめています。

今回のブログでは、この事例から、別居していた妻が遺族年金を請求する上で意外と見落としがちなポイントが2つありますので、そのお話しをしたいと思います。

見落としポイント① 妻は、住民票上同一世帯でも、実態として別居していたか調べられる。


妻が遺族年金を請求する際、同一世帯であれば、一般的な遺族年金の請求なので、特に審査等無く、遺族年金が受給されます。

そのため、仮に別居していたとしても、住民票の住所地を異動しておらず、住民票上は同一世帯であれば、書類上は一般的な遺族年金の請求と何ら変わりないので、そのまま遺族年金を受給できる可能性が十分考えられます。

ただし、今回は、夫の母が遺族年金を請求し、「妻は、夫とは別居していた。」と主張してきたことから、住民票上は同居しているが、実態は別居していたかについて調査する必要がでてきました。

そして、その結果。

住民票上同一世帯であれば、生計同一関係が認められるものの、今回の案件では実態は別居していたのだから、生計同一関係の認定については、経済的援助や定期的な連絡・訪問の有無をもとに判断すべきとされました。

つまり、別居していても住民票上同一世帯であれば、そのまま遺族年金を受給できるかもしれないが、遺族年金を争う相手がいる場合に関しては、実態を見られるので、経済的援助や定期的な連絡・訪問が無ければ、生計同一関係が認められず、遺族年金の受給は難しくなると考えられるでしょう。

見落としポイント② 夫の母は遺族年金を争う相手になる場合がある


重婚的内縁関係で無ければ、遺族年金を請求できるのは戸籍上の妻だけで、相手はいないと思いがちですが、

下記の通り、夫の母も遺族年金の請求対象者に成り得ます。

【遺族厚生年金の受給資格者】

死亡した者によって生計を維持されていた、
① 妻
② 子、孫(18歳到達年度の年度末を経過していない者または20歳未満で障害年金の障害等級1・2級の者)
③ 55歳以上の夫、父母、祖父母(支給開始は60歳から。ただし、夫は遺族基礎年金を受給中の場合に限り、遺族厚生年金も合わせて受給できる。)
 

たとえば、
夫、妻、夫の母の3人で同一世帯で生活していたのであれば、受給資格の順位が妻の方が上なので、妻が遺族年金を受給します。

しかし、
夫と妻は別居していて、夫と夫の母が一緒に同一世帯で生活していたケースに関しては、夫と妻の間で生計同一関係(経済的援助、定期的な連絡・訪問)が無ければ、夫の母が遺族年金を受給する可能性が出てきます。

 

 まとめ


実態として別居していた妻が遺族年金を請求される場合は、以外と見落としがちな

①住民票上同一世帯でも実態が見られる場合がある
②夫の母も遺族年金の受給資格である

ということを覚えておいてください。
 


この記事を書いた人

遺族年金専門の社会保険労務士 三浦康紀 アルテユース社会保険労務士事務所 代表

遺族年金専門の社会保険労務士

三浦 康紀
アルテユース社会保険労務士事務所代表

全国47都道府県の方から累計2,000件以上の遺族年金相談に対応してきた遺族年金専門の社会保険労務士。遺族年金代行手続きをサポートした案件の受給率は、96.2%。
「あなたに遺族年金を届ける」がコンセプト。

担当した解決事例

  • 内縁の妻(住民票住所同一、住所別)の遺族年金請求
  • 離婚後の元妻の遺族年金請求
  • 重婚的内縁関係の遺族年金請求(内縁の妻側、戸籍上の妻側共に有り)
  • 通い婚状態の内縁の妻の遺族年金請求
  • 内縁の夫の遺族年金請求
  • 別居して18年の妻の遺族年金請求
  • 元夫との間の子の遺族年金請求
  • 内縁の妻の加給年金請求

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